田舎で起業することは、簡単でもありますが難しくもあります。田舎というとわかりづらいですが、地方という形でも同じことだと思います。起業して12年経ちますが、街での起業の仕方と田舎での起業の仕方って違いますし、そもそもマーケティングのやり方も変わっていると思います。
僕が起業した12年前は、僕自身はインターネットを活用したビジネスを取り組んでいたので、ブログやSNSは当たり前だったのですが、友達へ話をしても怪しいとか、面倒とか、そもそもパソコンを持っていないとか、そういった時代でしたし、12年たった今でも少しインターネットのことになると怪しいというイメージもあったり、そもそもとしてわからないということがあるようです。
12年田舎で起業して生き残ってきたマーケティング戦略とその考え方についてお伝えをしていきますので楽しみにしてください。
目次
田舎で起業してもライバルもお客様もいない現実
田舎で起業すれば、だいたいどのジャンル(市場)でもナンバー1になれます。僕の場合は、そもそもインターネットを活用したWebコンサルタントって一人もいませんでしたので、名乗った時点でナンバー1です(笑)
田舎や地方に行くことで、街ではあり得ない隙間市場というものがあります。隙間市場と言ってもまだライバルが参入していない市場が、街では考えられないほど空いているということです。
ただ、前述でもお伝えをしたように、僕の場合はそもそもインターネットって何?という状態ですから「怪しい」というイメージしかありませんので、そもそもとして田舎に住んでいても仕事はありませんでした。
ライバルもいなければお客様もいないという現実があることを知りましたし、思い切って認知をしてもらおうとセミナーをするも集客が0という結果に終わりました。田舎で起業するのは、そこにない市場は穴場でもあるけど、認知をしてもらうまでに相当時間がかかります。
僕自身認知してもらうためには、色々な施策を行い、信用をつけていくためのマーケティング戦略を行いながら数年かけて信用を得られてきました。田舎で起業をしても、何年も続かないということが多いので、田舎ならではのマーケティング戦略が必要になってきます。
よく街の方からコンサルタントがきているのですが、結局続かない施策を取り組んで税金を使って終わりというパターンが多いので、もっと長期的なブランド戦略を考えた田舎ならではのマーケティングを考え取り組んでいかなければいけないことも、地域の人もだんだんとわかってきたような気がします。
田舎でもネットマーケティングが超重要
田舎で起業して信用をつくるためには、最低でも3年はかかると思って始めることが大事です。またこの3年でどういった信用を得られる取り組みをするかも重要になってきます。
僕の場合は、地元の活性化をやりたかったですし、今でもその思いは強いので、田舎こそネットマーケティングが重要だと思っています。インターネットを通して、田舎ならではの良さを発信して認知してもらうことができます。
田舎の資源というのは、多くの場合は自然だと思います。自然と密接な関係もあり、その田舎ならではの文化もとても魅力的だと思います。わかりやすい例でお伝えすると「お祭り」も文化だと思いますし、その地域にある神社や寺などにも面白い歴史があります。
最近の傾向としては、田舎暮らしを体験することや農作業を体験すること、当たり前のエンターテイメントを楽しむのではなく、昔からある当たり前の価値を体験ができるというイノベーションが生まれてきました。
だからこそ田舎ではインターネットを活用して、地域のことを発信したり、興味を持ってもらうための活動をしていく観光事業的なことを行うことが、多くの田舎の地域では必要なことだと思っています。観光事業については、以前「観光ビジネスで重要なこと【岡山県を日本一の観光場所にするためには?】」でも書いていますので参考にしてみてください。
田舎でインターネットマーケティングを中心に行うことで、田舎で必要な存在として数年後には認知してもらうこともできるので、どんなビジネスをするにしても、田舎で起業するならインターネットを強みにすることをお勧めします。
キーパーソンを見つけること(つくること)
意外に大事なことなんですが、ビジネスでもキーパーソンをつくることが重要ですし、田舎で起業する場合も同じことが言えます。最初にお伝えをしたように、田舎では起業するといっても信用もないので、何をするにしても怪しさから入っていきます。
ビジネスもそうだし、人としての信用を得られるまでに最低3年はかかると思って始めることが重要ということもお伝えをしました。その上で地域でお節介焼きというと表現は悪いですが、ものすごく人のことを考えて仲良くしてくれる方がいます。
田舎という地域では「人の力」というものがとても大きなものになっていますので、人と人との関係がかなり重要になってきます。僕も田舎で起業して信用を得る活動をしていき、その中でキーパーソンをつくることができてから、ビジネスが一気に加速していきました。
地域の中で信用を得られることができれば、そこからどんどん口コミで広がっていきます。ちゃんとした実績を作っていくことは大事です。田舎では、インターネットは広まらなくても人から人へという口コミは、あっという間に広がっていきます。
なんでそれ知っているの?ということまで広がっているので、時には恐ろしくなったりします(笑)それでも、田舎で起業するということは、良いことも悪いこともあっという間に口コミで広がっていくので、そのキーパーソンになる人が口コミをしてくれると「ビジネス的にもより良い口コミが広がる」ことへつながっていきますし、何かあっても解消してくれる存在になってくれるので、本当に重要な存在になると思います。
内の実績よりも外の実績をつくる
ここから田舎で起業して生き残っていくためのおマーケティング戦略の肝になる部分ですが、まずは外の実績をつくることから始めるのが良いと思います。内の実績というのは、田舎という中で実績を作っていくことになるのですが、それは最初にお伝えをしたように信用もない状態なので難しいと思います。
僕も最初は難しかったです。だからあえてというわけではないですが、外での実績を作っていきました(というか作らざる終えなかったです)。全国で仕事をしてきて、なんだか色々なところで仕事をしているらしいという噂も立ちました。
そう言ったところから友達に、住んでいる地域の若者を集めた団体を市を中心に何か始めるということでそこに参加をして、自分たちが住んでいる地域で何ができるのかということを意見を出し合っていき、その中でどうせやるんだったら面白いことをやろうということで、様々な企画をやらして頂きました。
そこで初めてテレビ番組の企画的なものを考え取り組ませて頂き、とても好評で2年連続1時間番組として取り組ませて頂きました。この時は各テレビ局や新聞社へ取り上げてもらったことも大きな信用になったと感じています。他にも市の中で若者へ向けてFacebook講習会などもさせて頂きました。これらは無報酬で行ってきたのも大きな信用になったと思います。
また、そういった流れから地元で地域活性化の会社を仲間6人でつくりました。そこから市長との意見交換会や活動を始め、テレビや新聞、ラジオなどあらゆるメディアで紹介をしてもらったことも地元では話題になっていたので、信用という面でもついてきたと思います。
僕がやってきた田舎での起業するなら「実績という信用」を外から作り、その流れで地域に密着した取り組みを行い、信用を得ていくというのが、田舎で生き残るマーケティング戦略だと思っています。
街とは違い、人と人とがつながっていくからこそ、全てのことを営利目的で取り組むのではなく、地域が豊かになることを考え取り組んでいかなければ、人としての信用も、ビジネスとしての信用も得られないと思いますし、続かないと思います。
「何を」ではなく「誰が」が重要になる
田舎と街のマーケティングは、そもそもとして戦略の仕方が変わってきます。利益ベースで効率化を求めることだけを考えても、田舎で起業してやっていくためには難しいと思いますし、ビジネスですから「何」をするかということも大事ですが、もっと大事になるのが「誰が」するのかが重要になります。
この「誰」という部分が、信用があるかないかで地域での協力体制も変わってきますし、以前書いた「田舎で起業した時に大事にすること」でもお伝えをしていますが、交流を広が得ていくことも大事です。
何をするかの前に誰がするかという、誰という部分を知ってもらうことや信用してもらうことからが、田舎で起業する時に最も大事な部分であり、誰という部分をマーケティングしていくことがポイントになると思います。
儲かりますとかでは響かないですし、そういったことで響く人は、多分田舎でも特殊な人で周囲の信用がない方だと思います。実際僕が住んでいる田舎でもそう言った人がいますが、地域からの信用はまったくありませんし、関わることを避けている人がほとんどです。
何をするかの前に、誰という人間的な部分を磨くことを考えて、取り組んでいくことが大事になってくると思います。
まとめ
田舎で起業することは簡単ですが難しいというのは、街とは違ってそこにいる人たちの文化があるということです。その文化を重んじている人が田舎では多いですし、その分人を大事にしています。交流や人が好きな人は、田舎で起業をしても生き残っていけると思いますし、マーケティング戦略も効率的なことばかりではなく、人の部分と社会や地域に対して思いや貢献ができる人は、より重宝される存在へとなっていくと思います。
✅田舎で起業をすることは、ライバルも皆無だがお客様も皆無。だからこそ地域の中で唯一無二の存在になれる「田舎ならではの器の大きな存在」になることが大事。
✅自分のためもそうだが、人のためにということが求められるのが田舎だと思いますので、人のため社会のために何ができるかということも考えて起業するとなお良い。
✅大事なことはビジネス以上に人としての信用を得ること。そのためになんだかんで行動で示していくしかない。
以上の3つのポイントを含め、今回お伝えをしてきている内容を取り組んでみてください。これから田舎で起業する人も生き残るためのマーケティング戦略の参考にして頂けると嬉しいです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。